Notionのデータベースとは?
Notionにおけるデータベースとは「共通の情報を持ったデータの集合体」のことです。
例えば、観た映画のデータベースを作るとしたら、それぞれの映画には「観た日付」「観た場所」「主演俳優」「監督」といった情報が存在するはずです。これが「共通の情報」になります。Notionではこれらの情報のことを「プロパティ」と呼びます。
また、Notionではデータベース内のデータ(この場合は「映画」)がそれぞれページとして存在しているので、ページ内に感想を書き込むなど独自の編集が可能です。
プロパティにはテキスト、日付、ステータス、選択肢、URLなど、多様な種類がありますので、これらを使い分けることで、様々な用途にデータベースを活用することができます。
Notionのデータベースで使用できるフィードビューとは?
次にデータベースで使用できるフィードビューの解説をしていきます。
データベースには「ビュー」という概念があります。これは、データベースのレイアウト(見せ方)のことです。2025年11月現在、Notionのデータベースにはテーブルビュー、ボードビュー、タイムラインビュー、カレンダービュー、リストビュー、ギャラリービュー、チャートビュー、フィードビュー(2025年7月に追加)、マップビュー(2025年10月に追加)の9種類があります。
※ちなみにこちらの記事を執筆していた2023年5月には6種類だったので、新たに3種類が追加されたことになり、日々、Notionがアップデートされていることが実感できます
本記事のテーマであるフィードビューですが、公式ページには下記のような説明があります。
フィードビューは、ブログやソーシャルメディアサイトのように、データベースページを直線的な積み重ねたカード形式で表示することで、チームのコンテンツを簡単に閲覧し、エンゲージメントを高めることができます。
実際のフィードビューはこのような見た目です。
データが縦に並び、データの中身が一部視認できます。「その他」をクリックするとすべてが表示される形です(そもそも中身のボリュームが少ない場合は「その他」ボタンは表示されない)。ブログサイトで記事の冒頭が表示されていて「すべて読む」ボタンを押すと全内容が表示される、もしくは記事ページに遷移する形と似ています。
Notionのフィードビューの場合、「その他」のボタンをクリックするとその場ですべてが表示されるだけで、データ(ページ)が開くわけではありません。データ(ページ)にアクセスしたい場合は、データ(ページ)のタイトル部分をクリックします。
フィードビューの特徴とその他のビューとの違い
フィードビューの特徴はデータ(ページ)にアクセスしなくてもデータの一覧からデータ(ページ)の中身を視認できることです。また、その中身を選択してコピーすることもできます。
※一覧上から編集することはできず、編集したい場合はデータ(ページ)を開く必要があります
例えば、ギャラリービューでもデータ(ページ)の中身を一部表示することはできます。しかし、ギャラリービューの場合、あくまで画像として表示しているため、テキストの選択やコピーはできません。
主な他のビューとの違いを表にまとめましたので、用途に迷った際は参考にしてみてください。
| ビュー | フィードビュー | テーブルビュー | ボードビュー | ギャラリービュー | リストビュー | カレンダービュー | タイムラインビュー |
| 主な目的 | 投稿・更新を時系列で表示(SNSのフィードのような体験) | 情報を行と列で整理(スプレッドシート型) | ステータスやカテゴリごとに整理(カンバン形式) | ビジュアル重視(カードをサムネイル付きで表示) | シンプルな一覧表示 | 日付ごとにアイテムを配置 | 期間・スケジュール管理 |
| レイアウト形式 | タイムライン状のカードが縦に流れる | 行列グリッド | カラムごとのカード | カードグリッド(画像中心) | 縦方向のリスト | カレンダーグリッド | 横方向のバー |
| 主な用途 | ブログ、進捗ログ、社内ニュースなど | データ整理、集計、フィルタリング | タスク管理、進行状況追跡 | ポートフォリオ、製品カタログ | シンプルなタスク一覧 | イベント、締切管理 | プロジェクト計画、ガントチャート |
| 視覚的特徴 | 連続した投稿の流れ、テキスト中心 | 表形式、構造的で分析的 | ステータスごとにカードを分類 | 画像・カード中心のビジュアル表示 | 簡潔・省スペース表示 | カレンダー表示 | 時間軸表示(横方向) |
| 操作性 | スクロール型で読みやすい | データの並べ替え・集計が容易 | ドラッグ&ドロップで移動可 | 見た目をカスタムしやすい | 軽量・高速表示 | 日付のドラッグ移動 | バーのドラッグで期間調整 |
| 独自の強味 | 「読みやすさ」重視。ニュースや活動ログを自然に見せられる | データベース操作に最も強い | 視覚的な進行状況管理 | 画像中心の魅せ方が得意 | コンパクトな一覧表示 | 時間に基づく整理 | プロジェクトの時間軸全体を俯瞰 |
Notionにおけるデータベース(フィードビュー)の作り方
ここからは実際にフィードビューを使ったデータベースの作り方を説明します。
最も簡単な方法はページ内に「/feed」と入力して表示された「フィードビュー」の項目を選択する方法です。
ですが、この方法は空のデータベースをフィードビューにした状態で直接作成するので、データを入力しづらい可能性があります。
そこで、まずはテーブルビューのデータベースを作成し、必要なデータ、プロパティを作成してからフィードビューを追加する方法を私はオススメします。
ページ内に「/data」と入力すると選択肢が表示されるので「データベース:インライン」を選択します。
これでテーブルビューで空のデータベースができますので、「+新規ページ」をクリックして、いくつかデータを作成します。
下記の「+プロパティを追加」をクリックして、必要なプロパティを付与していきます。
データをいくつか作成できたら、下記の「+」をクリックして新しいビューを追加します。ここで「フィード」を選んでください。
こうするとフィードビューが追加されます。フィードビューは「+新規ページ」をクリックすることで新しいページは作成できますが、新たにプロパティを付与したり、データベース内のデータを見比べたりすることには向いていないので、データ追加やデータベース更新用としてテーブルビューを先に作っていくと良いと思います。
使用例
次にNotionのデータベースのビューの中でフィードビューを使用するのに適している使用例をいくつか挙げます。基本的にフィードビューは読みやすさに特長があると言えますので、個人使用よりグループでの使用に適しているかと思います。
1. チームの活動ログ・社内アップデート
メンバーが日々の進捗や成果を投稿する「デイリーログ」や社内報・ウィークリーレポートの配信などに使用します。
新しい投稿が上に積み上がるため、最新の情報を追うことができます。
2. ナレッジ共有・学びのフィード
メンバーが学んだ知見を投稿する「学び共有ログ」や外部セミナーや読書内容のメモをシェアすることに使用します。
投稿内容の一部が一覧上で視認できるので、自分に必要な情報かどうかの判断がしやすいです。
3. コンテンツ配信・ブログ的な使い方
社内・社外向けブログをNotion上で運用したり、チームの「制作日誌」や「開発記録」に利用したりします。
公開ページとして外部共有すれば、ブログを実装するコストを省くこともできます。
まとめ
この記事では、Notionにおけるデータベースの概要を振り返り、その中でもフィードビューの特徴や他のビューとの違い、具体的な使い方を詳しく解説しました。
フィードビューは特に、時系列に沿ったデータの可視化に優れており、チームの活動ログや社内のコミュニケーションアップデートとして、ナレッジ共有や個人の学びを促進するためのプラットフォームとして、ブログやコンテンツ配信の管理ツールとして、など様々な用途に活用できます。
Notionのデータベースを活用することで、情報を効率的に整理し、必要な情報を迅速に取得できる環境を構築することが可能です。この記事が、フィードビューの活用方法を理解し、実際に試してみるきっかけとなれば幸いです。
※本記事で紹介した内容は記事作成時点(2025年11月13日)の仕様、サービスに基づいたものです

